秋田 川連塗 寿次郎として、
より良い製品を作り
提供し続けていくため、
漆器の原材料及び技法の
実証試験を
木材加工学の専門家である
足立幸司氏
(秋田県立大学 木材高度加工研究所 准教授)に
依頼し、
共同研究を行いました。
3つの試験を元に
寿次郎の漆塗りの
技法を検証
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01硬度試験(押し込み式)
デュロメーター硬さ計を用いて、各樹種、各技法それぞれで、試験体毎に5点の表面硬度を計測しました。 -
02耐退色性試験
漆自体の変化を計測するため、漆塗装したベークライト版で検証。 最長57時間煮沸し、経過時間毎に色調と光沢を計測しました。 -
03耐洗浄性試験
食洗機にて洗浄・乾燥を40回繰り返し、色や光沢の変化を計測しました。洗い工程は平均水温20℃で18〜23分、すすぎ工程は30分3回で最終すすぎは水温70℃、乾燥工程は70℃で30分を採用。
寿次郎をふくめた
4つの技法を比較
角100×厚12mm に加工したホオ、トチ、ケヤキの3つの樹種、加えて、塗りの技法での差異を測るため木地の影響を受けにくいベークライト板(フェノール樹脂プラスチック)の4種の素材を、それぞれ以下4つの技法で塗り仕上げ、耐衝撃性・耐褪色性・耐洗浄性について一定の条件下で検証しました。
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1一般的な川連塗の技法
木地固め → 錆下地2回 → 地固め → 中塗り2回 → 上塗り -
2「布着せ」※を取り入れた
某産地の技法
木地固め → 布着せ → 惣身 → 下地2回(地の粉) → 錆下地 → 地固め → 中塗り2回 → 上塗り
※一般的に強度が高いとされる漆塗りの技法 -
3漆(秋田県湯沢市産)のみで
塗り研ぎを繰り返した技法
漆(秋田県湯沢市産)のみで1〜5回目まで生漆で、6〜9回目まで素黒目漆(生漆の成分を均一に撹拌して、水分量を減らす精製作業を経た精製漆)で塗っては研いでを繰り返し、最後10回目も同様の漆で上塗り -
4寿次郎の技法
木地固め → 下地2回(秋田県産珪藻土) → 地固め → 中塗り2回 → 上塗り
試験結果のまとめ
硬さ
傷のつきにくさ
いずれの樹種においても、
寿次郎の技法④は②の技法と同等の結果。
①と③の技法より
高い硬度が見られました。
・硬度は木地の硬度(密度)と相関関係にあります。ホオ、トチ、ケヤキの順に硬度は高く結果も比例。
・ホオ、トチなど軟質な木地では、漆塗りの技法による硬度の向上傾向が高いことがわかりました。
・ケヤキは木地の硬度(密度)が高いためか、漆塗りの技法による向上効果は低い結果となりました。
色変化
色褪せ・変色
食洗機にて洗浄・乾燥を
40回繰り返した結果
寿次郎の技法④は
②の技法と同等、
ホオ・トチにおいては
②よりも
色の変化が少ない
傾向が見られました。
・いずれの木地においても漆のみで塗り仕上げた③は色変化が大きく、そのことからも漆塗りの技法(木地固めや
下地塗り等)がもたらす効果が見られました。
57時間にわたり煮沸を続け、
経過を検証した結果
寿次郎の技法④は、
②の技法より
僅かに変化が見られました。
赤・緑・青の変化は少なく、黄色味が
僅かに高まる傾向。
・この実験においても漆のみで塗り仕上げた③は色変化が大きく、そのことからも漆塗りの技法(木地固めや
下地塗り等)がもたらす効果が見られました。
光沢
艶
食洗機にて洗浄・乾燥を
40回繰り返した結果
いずれの木地、技法も
大きな変化は
見られませんでした。
57時間にわたり煮沸を続け、
経過を検証した結果
いずれの木地、技法も光沢は
徐々に低下する傾向が
見られました。
中でも寿次郎の技法④は
他の技法よりも
僅かに
艶を保つ数値となりました。
以上の試験結果から、一般的に強度が高く傷がつきにくい、色の変化も少ないと言われる「布着せ」の技法を取り入れた他産地の技法と比較しても、寿次郎の技法は引けを取らない結果となりました。使い方、洗い方、保管方法など、上手にお使いいただくと、漆器は硬度も高まり、艶も出る、使うことで育つ道具です。
それでも、長く使うと、欠けたり色が変色することもありますが、修理や塗り直しも承っておりますので、お気軽にご相談ください。

